ソーシャルレンディングのプレリートファンド、最近出した「イリーゼ宮の森」案件が超人気で募集後あっという間に売り切れになっていました。ボクも少し出資しました。札幌の住宅型老人ホーム案件でしたが、人気の秘密は、物件の売却益が還元されるかも、というところだったようです。例えば、ファンドAにあたる20号案件では、通常の運用利回り4.5%のところ、売却益が出ると最大IRRが12%になります。つまり、4.5%はほぼ確定で、うまくいくと12%まで利回りが上がるというオプション付きの案件だったわけです。

ところで、このIRR(アイ・アール・アール)って、なんのことかわかりましたか。プレリートでは、IRRを「最大期待利回り」と括弧書きにしてくれていましたが、表現としてはよかったと思います。というのは、このIRRを真面目に説明すると、聞いたことのない人には結構面倒でわかりずらいもので、ここは「最大期待利回り」と意訳しておくのが正解だったと感じています。

でも、せっかくなので、もう少しだけIRRを説明してみますね。というのは、このIRR、実は投資分析では、よく出てくるもので一度理解しておくととても便利です。なるべく簡潔にわかりやすくいってみます。

IRR(Internal Rate of Return)の正式名称は「内部収益率」といいます。でも、これでは何のことかわからないですよね。

IRRを簡単にいうと「定期預金を複利で運用したときの利回り」です

ソーシャルレンディングの場合、運用期間はせいぜい2~3年なので、ちょっと乱暴ですが、複利のところも除いてしまって、「定期預金で運用したときの利回り」と読んでもいいかもしれません

数字でみたほうがわかりやすいので「イリーゼ宮の森」案件のキャッシュフローを作り、IRRを計算してみました。当初100万円を投資し、通常分配は年一回、2年目(24か月後)に元本が戻るとしています。

IMG_2746
まず、ケースAですが、これが通常分配のみのパターンです。100万投資して毎年4.5万。最後に元本が返ってきます。これは利回り4.5%で、IRRもほぼ4.5%になります。

IRRのメリット その一 
不規則なキャッシュフロー案件も、定期預金利回りに引き直してくれる


次にケースBで、売却益が出たパターンになります。プレリートの説明では、IRRが最大12%になるということですから、ボクの方で売却益を逆算してみました。その結果、予想売却益は、100万を投資した場合、およそ16万と出ました(これが還元されるときの最大値)。表2年目の120.5万のところには、通常分配4.5万、元本100万、それに売却益の16万が含まれています。このケースBは、売却益が最後に発生することによって、投資利回りが通期でどのくらいになるのか、すぐにわからなくなってしまいましたよね。そういうときが、このIRRの出番なんです。この場合、ケースBは12%の定期預金と同じ利回り案件なんだと読めばいいわけです。

IRRのメリット その二
投資期間が違う案件も、定期預金利回りに引き直してくれる


ケースCは、ケースBと同様、売却益が16万出たパターンですが、その時期を2年目ではなく、3年目とボクのほうで勝手に仮定したものです。IRRを計算すると11.3%になり、ケースBの12%より少し低くなりました。理由は、売却益をもらうタイミングです。先にもらったほうが得ですから、その分、ケースBのほうがIRRはよくなります。

IRRの計算は、電卓ではちょっと無理ですが、エクセルを使えばすぐにでます。上の表のようにキャッシュフローを作り、あとはIRR関数をそのレンジにかけてください。

なるべく短く簡単に説明しようとしたのですが、やはり長くなってしまいましたね。すみません!